チューキーの概要
多重比較チューキーは、3群以上の群相互の母平均の有意差を調べる検定方法である。
母集団は正規分布、各郡の母分散は等しい、各群のデータ数が等しい場合に適用できる。
メリット
群数が多いときはボンフェローニより有意差が出やすい。
デメリット
各群のデータ数は同数でなければならない。
群数が少ないときはボンフェローニより有意差が出にくい。
母集団は正規分布でなければならない。
各群の母分散は等しくなければならない。
p値が出力されない。
チューキーの結果
具体例
H,M,Nの3メーカーの洗濯機ユーザーの評価調査を行った。
3メーカーの平均は6点、9点、3点であった。
母集団において、メーカー間の平均に違いがあるかを検証せよ。

検定結果

検定統計量>棄却限界値であれば有意差があるといえる。
HとMの母平均は異なるといえる。
HとNの母平均は異なるといえない。
MとNの母平均は異なるといえる。
※p値は出力されない。
チューキーの検定手順
- ①複数個の群から2群ずつ取り出し、全ての組合せについて、平均値の差分および検定統計量を算出する。
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検定統計量はt分布と類似したq分布に従う。
- ②q分布の上側確率5%(有意水準)の横軸の値である棄却限界値qを求める。
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棄却限界値qをスチューデント化した範囲という。
- ③検定統計量と棄却限界値q(スチューデント化した範囲)と比べ、検定統計量≧qなら、有意差ありと判断する。
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検定統計量<qなら有意差なしと判断する。