多重比較法は大別すると次の3つに分かれる。
1 母平均の多重比較法
データが数値で測定された距離尺度で母集団の正規性や等分散性が検討できる場合において、3群以上の群別平均の有意差判定を検討する方法である。
2 母比率の多重比較法
データが1,0のカテゴリータについて群別割合が求められたとき、3群以上の群別割合の有意差判定を検討する方法である。
3 ノンパラメトリック多重比較法
データが順位や5件法(5段階評価)などの順序尺度で母集団の分布が特定できない場合、また、サンプルサイズが小さく母集団の正規性や等分散性を検討できない場合において、3群以上の群別平均の有意差判定を検討する方法である。
多重比較法は数多くの解析手法があるが、どの手法を選択するかは、次の7項目の内容によって決まる。
1.群の比較はどのタイプか | 対比較、対照との比較、対比 |
2.群のデータ数は異なるか同じか | 異なる、同じ |
3.母集団は正規分布か | 正規性既知、正規性未知 |
4.各群の分散は等しいか | 等分散性既知、等分散性未知 |
5.事前に分散分析を行うか | 行う、不要 |
6.p値は算出されるか | ない、ある |
7.検定統計量の分布は | t分布、F分布、q分布、独自の分布 |
