母比率チューキー多重比較

母比率チューキー多重比較の概要

母比率チューキー多重比較は、3群以上の群相互の母比率(母集団の割合)の有意差を調べる検定方法である。

メリット

1.0の2値データのみならず、集計した割合表にも適用できる
正規性はとわない。

デメリット

p値がでない。

母比率チューキー多重比較の検定手順

群数:k 全データ数:n とする。

①各群の割合を小さい順に並べる。

2群間の保有率差分Pを算出する。

②比較する二つの群で保有率が大きい方の値をPL、PL算出の回答者数をnLとする。

比較する二つの群で保有率が小さい方の値をPs、Ps算出の回答者数をnsとする。

③比較する群とそれら群の間にある群の個数mを算出する。
平均比率Rを算出する。

比較する群とそれら群の間にある群の回答数を合計する。・・・ a

比較する群とそれら群の間にある群の保有数を合計する。・・・ b

R=b÷a

⑤両群間の差の標準誤差SEを算出する。

SEは次式によって求められる。 

⑥スチューデント化した範囲の表(q分布)から、k群、m群の自由度∞に対する値をqk、qmを求め、下記を算出する。

q=(qk+qm)/2

⑦WSDを求める。
⑧保有率差分PとRDを比較し有意差を判定する。

保有率差分P>RDなら、有意差があるといえる。
保有率差分P≦RDなら、有意差があるといえない。

母比率チューキー多重比較の結果

具体例

ある商品について、年代別の保有率を調査した。

商品保有率は年代によって違いがあるかをチューキー多重比較で検証せよ。

検定結果

割合差分>WSDなら有意差があるといえる。

割合差分の降順で並べ替えて出力される。

20才代と30才代、50才代と60才代で有意差は見られなかった。
他の年代間では有意差があった。


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